ホテルは監獄だ。
なんで自宅より部屋数が少ない閉鎖空間で過ごさねば
ならないのだろう？
わしの頭脳は目覚めたら最後、就寝するまで稼働し
続けるのだから、妻と一つか二つの部屋に篭ること
なんて苦痛以外のなにものでもない。
プライバシーがないのは地獄で、トイレすらトビラが
すりガラス状で完全密室になってない。
ルームサービスもマズくて、館内のレストランも、
豪華だが満腹になりすぎて、必ず消化剤を飲む。
それでも、妻は家事から解放されて、楽しくて
仕方ないらしい。
わしは妻の料理の方が百倍美味く、レストランの
食事より、カップラーメンの方が八十倍美味い。
正月とは何か？
妻にとっては極楽、わしにとっては忍耐である。
昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」（光文社）にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」（扶桑社）にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」（幻冬舎）にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。
